
「家族葬」は近親者だけの葬儀
一般の人に公開せず、近親者だけでとり行われる葬儀のことです。
かつての表現でいえば「密葬」ですが、密葬という言葉は、閉じた暗いイメージがあるので、「家族葬」という新しい呼び名ができました。
一般に密葬というのは、以下のような場合に行われます。
①年末年始に葬儀がかかる
②故郷で、後日葬儀をする
③後日、社葬などの本葬をする
④変死などで、公開をはばかりたい、など。
しかし、いまは、近親者だけで簡素に心のこもった葬儀をしたいという目的で、家族葬が行われることが増えてきました。
家族葬とは、文字どおり家族だけで行うものだけでなく、親戚やごく親しい友人が加わることもあり、平均30人(80人を上回らない)程度の葬儀のことをいいます。
形式に流れがちな一般の葬儀にくらべると、故人をよく知る人だけで、ゆっくりお別れの時間をもつことができるというイメージがあります。
宗教的には、無宗教葬のこともありますが、多くの場合は僧侶などの宗教者を招いて葬送の儀式を行っています。
密葬というのは、決して死者を粗末に扱うことではありません。
単に簡素で安いことだけを追求して、死者を大切にしない密葬が行われることは、憂慮されます。
家族葬を終えたら通知を出す
家族葬はまだ社会的に浸透していないこともあり、一般会葬者を招かない点で、周囲の理解を得るための配慮が必要となります。
本葬をしない場合は、家族葬を終えた知らせと、その理由を記したあいさつ状を送ります。
周囲の人たちにも、故人の遺志を尊重した形であることを納得してもらったほうがよいからです。
家族葬・葬儀における出棺時の挨拶や火葬場への移動
出棺時の挨拶の例文が非常に参考になります。
また、火葬のフェーズでの注意事項も上手にまとまっています。
家族葬の参考にどうぞ。
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お別れ会をする場合もある
家族葬の後、遺族は心の整理と、お世話になった方への感謝を含めて、「お別れ会」を開くことがあります。
また、故人を慕う友人たちが主催し、遺族を招いて、会費制で「お別れ会」「偲ぶ会」を開くこともあります。
家族葬の通知状例(家族葬だけですました場合)
母○○、かねてより病気療養中でございましたが、○月○日、午後三時五分、家族が見守るなか、逝去いたしました。
八十五歳でした。
幸せな人生を送ることができましたのも皆様の支えがあってのことと、心より御礼申し上げます。
なお誠に勝手ながら、故人の遺志により、葬儀はごく内輪にて執り行わせていただきました。
お供物、お香典につきましても、お心だけちょうだいし、ご辞退申し上げます。
ご報告が遅れ、かつはなはだ勝手ではございますが、なにとぞご了承いただきたく、お願い申し上げます。
平成○年○月○日
東京都千代田区一ツ橋○‐○‐○
喪主○○○○
外家族一同
お別れの儀と出棺
最後のお別れ
別れ花
告別式が終わると、柩が前に出され、ふたを開け、遺族や近親者が、故人と最後の対面をします。
これが「お別れの儀」です。
このとき祭壇の生花の花の部分だけを、柩の中に入れる風習があり、これを「別れ花」といいます。
副葬品はなるべく入れない
金属、ガラス、プラスチック製のものは、火葬炉を傷めます。
燃焼時の環境へも悪い影響を与えるので、入れないようにします。
水分の多い果物なども燃焼効率を下げるので入れません。
その意味では、別れ花も柩いっぱいに入れるよりは、家族が一輪ずつ入れる程度で抑えておきたいものです。
故人の遺品は、柩に入れずに、別の木箱に入れて、納骨のときにいっしょに納めたり、指輪や眼鏡などは、骨壷に入れるのかよいでしょう。
棺を運び出す
柩のふたを閉めたら、近親者や友人6人ほどで、柩を霊柩車に運び入れます。
斎場(家)から霊柩車までは、導師(僧侶)が先頭に立ち、次に位牌を持った喪主、その後に遺影を持った家族が続き、柩を先導します。
柩のふたを閉めるとき、柩に石で釘を打つ「釘打ち」を行うことがあります。
係員が半分ほど打ち込んだ釘を、家族や近親者が、小石でトントンと、1人2回ずつ軽く打つもので、死者への未練を断ち切り、別れを告げる意味があるといわれます。
死霊を封じ込める意味もあるといわれ、死が忌み嫌うものでなくなったいまは、釘打ちの必要がないと考える人が多くなってきました。
死=成仏、死=召天と考える浄土真宗やキリスト教では、もともと釘打ちはしません。
出棺のしきたり
自宅葬儀の場合、柩を玄関からでなく、日ごろ出入りしない縁側などから運び出すしきたりがありました。
死は非日常的なこと。
日常とは逆のことをするということから、こうした風習ができたものと思われます。
現在では建物の構造上、玄関から運び出すしかないことが多く、だんだんこだわらなくなってきました。
出棺のとき、故人の茶碗を割ったり、帯を立てる習俗が守られている地域もあります。
出棺のあいさつをする
柩を霊柩車に納めたら、見送ってくださった人に対して、喪主または遺族代表が、お礼のあいさつをします。
簡潔でよいので、自分の言葉で、感謝の気持ちを述べます。
途中で詰まってもかまいません。
気持ちをこめて話せば、十分会葬者に想いは伝わるでし遺族全員が会葬者に向かって並び、あいさつが終わったら、全員で深く一礼します。